[コロナウイルス] オーストラリア首相の会見 マチルダの考察。

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2020年3月も終わろうとしています。
この1ヶ月で、世界は全く違うところにいます。ここまで変わってしまうとは、誰が想像したでしょう。

実は、Pandemicとなったコロナウイルスそのものについての記事を書こうか書くまいか、とっても迷いがありました。
理由は、その状況の変化のスピードが早過ぎて、意図せずとも誤った情報を発信してしまうのを恐れたからです。

が、どうにもオーストラリア首相の記者会見を聞くにつれて、その在り方が素晴らしすぎるのでお国自慢として書くことにしました!

オーストラリアの首相:会見する人

その人の名は、Scott Morrison スコット・モリソン
(フルネームは、Scott John Morrison)

1968年5月13日Sydney Waverley生まれBronte育ちの現在51歳。奥様と二人のお子さんがいます。

移民・市民権大臣、社会福祉大臣、財務大臣などを経て、自由党党首、2018年の8月から首相を務めています。

子供の頃は、子役としてTVコマーシャルやTV番組に出ていたと。ま、丸こっくって可愛らしかったんじゃないかなと想像できますねw

大学卒業後、20代半ばで国のツーリズム畑に入る。

1998年から2000年にはお隣の国、New Zealandにてお仕事してるって、まさかのマチルダも同じ頃、ワーホリでニュージーにいたので、ひょっとしたらすれ違っていたかもですねw

その後、2004年オーストラリアに戻って、政界へ。

オーストラリア在住歴が長い方は、ご存知のはずの物議を醸し出したオーストラリアツーリズム広告、Lara Bingle(現 Worthington)の

So where the bloody hell are you?

を支持したひとり。へー、ですね。

元警官だった父親を今年の1月23日に亡くしているとは。。。

また記憶に新しいエピソードとしては、歴史的被害をもたらした2019年の大規模森林火災の最中の12月に、家族と共にハワイ休暇に出掛けたことで、国民から大批判を受けています。
まぁ間違えを犯したら言い訳せずに謝罪するというのは、首相によってはできない人も多いですけど、これに対しては、すぐさま当初の休暇の予定を変更し帰国。謝罪とともに後悔の念を表しています。

政府の会見に耳を傾けたくなるワケ

オーストラリアは、それぞれ州ごとの独立した法律があり、時にはそれが生活する上で「なぜ同じ国なのに?」と戸惑うこともあります。

しかし、今回のCOVID-19についての対応は、国のトップからの指示がまず絶対で、その内容を考慮しつつ各州で対応していく、あるいはこの部分は、各州のルールに従ってください、というような明確な方向性が当初から一貫してあります。

首相は早い段階から、コロナウイルス関係の会見には、専門家であるDr. Murphyを同席させ、医学の観点からの正しい意見をシェアする場を設けています。
例えば、記者から医療関連の質問が出たときには、Dr. Murphyが答えると言う具合です。

1月下旬の会見で発表されたことの一部は、、、

・健常者は、マスク着用する必要はない。
・マスクは100万枚以上確保できている。増量もする。
・武漢地方を訪問するのは禁止。
・人混みへ行くのは避けること。
・とても複雑な処理をしなければならないが、政府として全力を尽くしている。
・国民の安全と健康を守るために、毎日決断をしている。

この会見で、『この日の朝に決定した事項もある』と首相は言っています。この意味は大きいです。このようなオープンで、誠実な姿勢(隠しているところがない)が、この国に暮らす人にとっては信頼がおけるところです。
内容もクリアで難しい言葉は使われていません。

このような会見が日常のオーストラリアにいると、先日あった同じテーマの日本の安倍首相の会見はただ、“確実な発表事項はさておき、今、私たちは裏でいろいろ頑張ってる感”アピールにしか聞こえないですね。
大切な家族や友人がたくさん暮らす、母国日本がとても心配です。

また当初から首相は会見で、

確かな情報を、確かなソースから得ること

と注意喚起をしています。
憶測で語られること、特にFear(恐れ)ベースであるとそれは瞬く間に広がっていきます。そして人はパニックに陥り、混乱を招きます。
首相はそのことを避けるために、こうして国民に注意を促しているのでしょう。

首相との距離

スコットモリソン首相の一連の会見を聞いていて、オーストラリアらしいと思ったことがあります。

それは、政府の会見の最後に、記者からの質問も受けるのですが、首相は記者が名乗らなくとも名前を覚えているのです。AndrewとかMichelleとか名指ししています(全員ではないです)。
オーストラリアでは、苗字ではなくて皆んな下の名前で敬称略なく呼び合います。

さすがに、スコットモリソンを呼ぶときには、Prim ministerや、Mr. Morrisonなどです。

このオーストラリア政府の記者会見の図を見ても分かる通り、住民にとって首相とは手の届かない扉の向こうの人ではなく、言い過ぎかもしれませんが、隣人のような近い存在だと思えるのです。

これは、マチルダの憶測でしかないですが、首相の発言や、質問に対する姿勢を見聞きしていると、正しくメディアを導くことによって、世間に誤解や不安を与えない包括的なケアをしていると考えられます。

トップリーダーの流されないスキル

また、日本の会見ではよくあることですが、本題とはズレた質問をする記者もいます。その際、首相スコットモリソンは「それについて、今は焦点を当てる時期ではなく、第一に国民の安全と健康が最重要事項です」とキッパリとはねつけます。

そして、中には相応しくない言葉遣いや、ひっかけのような質問をする記者もいるのですが、
・「その質問は受け付けません」
・「それには同意できません」
・「とても重要なこと言うと、そういう言い方は、世間を怖がらせるだけで彼らの助けにはなりません。メディアは適切な言葉を使うことを強く勧めます。不必要に皆を不安にさせることになりかねませんから。」

というように、冷静に本題からずれることなく対応しています。

オーストラリア政府の情報シェアがスゴい件

英字の本が開かれたページに、WE CAREの文字。

いつの頃からか確かではないでのですが、オーストラリアでは、少なくとも数週間前からYouTube画面の下にオーストラリアのDepartment of Health(厚生労働省)のバナーが表示されるようになっています。

そのバナーをクリックすると、Department of Healthのトップページに飛び最新のコロナウイルスに関する確かな情報を確認することができます。

先週は、使っているスマホの通信会社経由で、政府からのメッセージをテキスト受信しました。
ちなみにその内容は、改めてSocial Distancingと手洗いをすること、具合が悪い場合は自宅にいること、を啓蒙するものでした。
以下が全文です。

Coronavirus Aus Gov msg : To stop the spread, stay 1.5m from others, follow rules on social gatherings, wash hands, stay home if sick. aus.gov.au

メッセージの最後は、オーストラリア政府の公式サイトへのリンクがついていて、クリックすることで、最新のコロナウイルスに関する確かな情報を確認することができます。

Social Distancingを守ることは、感染予防には効果的であるとされています。しかし同時に私たちが今まで習慣として取り入れたことがないことでもあるので、こうして各自のスマホのテキストとして広く注意喚起を送ることで、より実施率は上がると考えられます。対象はオーストラリア内の全ての携帯電話になります。

ポイントは、通信会社を名乗ったテキストメッセージではなく、政府が通信会社のテキスト送信機能を借りて、送信しているところです。利用者は、いつも使っている通信会社のメッセージ、例えば、携帯認証コードの受信テキスト、利用プランのサービス変更お知らせメッセージなどと同じ発信者からのテキストメッセージですから、今回受信したものがScam(詐欺)ではないと判断できます。

通信会社を名乗った今まで受信したことのない発信者からの、テキストはScamのよくある手口ですので、決して開けたりせずに削除しましょう

また、3月30日には、政府管轄のWhatsApp(ワッツアップ)ラインと政府管轄のコロナウイルス情報専用アプリが情報シェア手段としてスタートしました。
WhatsAppは日本人に馴染みの深いLINEのようなネット回線を利用した無料メッセージアプリです。

首相は、

If you have a phone, you need the App.

スマホを持っているならば、このアプリを入れること。と言っています。
確かな情報を確かなソースから得る、これが人々をパニックに陥らせることなく、統制していく上で最も重要で唯一の手段であることですからね。

以下は今回スタートしたオーストラリア政府管轄のアプリのスクリーンショットです。
左側が表紙で右側がトップページです。(日本語訳をつけてます)

Australia Government Coronavirus(COVID-19) アプリ画面。症状チェック、隔離者登録、現在の状況、コンタクト、アドヴァイス、ニュース&メディア、リソース、設定

オーストラリア内にいる人は、コロナウイルスに関する情報を得ようというときに、ニュースサイトやソーシャルメディアよりも最新で、かつ確実な政府が発信している情報を得ることができるシステムです。

ココがオーストラリアの凄いところ!

おしまいに、会見で発言された感動さえ覚えたいくつかのエピソードを簡単にシェアしておしまいにしたいと思います。(日本語は要約です)

・3月27日の会見の第一声。
「Thank you, Australia! Thank you. あなた達は、私たちがお願いしてきていることに従い答えてくれている。-中略- 全ての大臣、内閣に代わって感謝を伝えます、ありがとう。
あなた達ならできると、知っていました。あなた達はそれを毎日証明してくれています。このまま進みましょう!そして一緒にこの(状況を)乗り切りましょう!」

「(ソーシャルディスタンシングの下では)人々と距離があるかもしれません。しかし、私たちはつながっています。(ソーシャルディスタンシングは)関係を断てというものではありません。-中略- 重要なことですが、精神的にも助け合うこと。自己隔離措置であっても全てのオーストラリア人は、孤独にならないように(助け合っていきましょう)」

→うつや、不安、気が休めない人が孤独に我慢せずにヘルプを求められるように奨励され、連絡先も明確にシェアされてる!

・3月29日 新たな公共の場での集まり方について、今まで集っても良いとされる人数が、10人から一気に2人に減ることを発表した会見。
「日々の運動ためなどで外出する際、特に女性にとっては一人歩きではなく他の人と一緒にいることができる」

→ 女性の安全がきちんと考慮されている!

・3月24日の会見の中から。
「(この非常事態の中にあって)仕事を持っている人は、この国経済圏にとって、全て極めて重要な働き手です。」

・以下は、今まで開かれた会見で何度も首相が明言している言葉です。
「安全・健康がまず第一。これは、健康問題です。」

→ 言わずもがなですね!

冒頭にも書いたように、状況は刻々と変化しています。来週はまた全く違った様相になっていることも大いに考えられます。その時、政府がどう対応するかは未知です。
しかし、ここまでにおいてスコット・モリソン率いるオーストラリア政府は、信頼できる心強い存在であることは間違いありません。
そしてオーストラリアに住む人々も、それに応え、日々導入される新しいルールに従い、それぞれがやるべきことと、やるべきではない事を理解し実行していると思います。

まさか自分のブログで、オーストラリア政府や首相についての記事を書くなんて思ってもいませんでした(汗
完全にノロケみたいな読み物だったかと思いますが、Pandemicの厳しい状況下のこの国の政府と首相のあり方をぜひ知ってもらいたかった思いの丈を綴りました。

Staying away from others is not the Australian way of life but it’s essential to our future and how we overcome coronavirus.
人から離れて距離を持つってことはオーストラリア流じゃない。だけど、コロナウイルス(の危機を)乗り越えるためと私たちの未来のために(今は)必要な手段なのです。  - Department of Health Minister –

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